子宮筋腫の手術はどのくらいの時間がかかるの?
女性特有の病気である子宮筋腫。
子宮にできる良性の腫瘍で成人女性の4人に1人が持っているともいわれている婦人科系ではとても多い病気でもあります。
そんな子宮筋腫ですが良性の腫瘍ということで基本的には命に関わることはありません。
けれども、サイズが大きくなったりひどい症状があったり、不妊の原因になることもありますので手術して取り除くこともあります。
そんな子宮筋腫の手術ですがどのくらいの時間がかかるのでしょうか?
今回は、子宮筋腫の手術方法やその手術時間などについてご紹介しようと思います。
子宮筋腫ができる原因
子宮筋腫は、子宮を形成している筋肉の一部にできる良性の腫瘍です。
実は腫瘍ができる原因ははっきりとはわかっていません。
女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの影響を受けて大きくなるということはわかっていて、エストロゲンの分泌が盛んになる30代~40代の女性が子宮筋腫を発見されることが多いのもそのせいです。
子宮筋腫には3つのタイプがあり、子宮の内側の子宮内膜にある粘膜下筋腫や筋肉の層内で大きくなる筋層内筋腫、子宮の外側に向かって大きくなる漿膜下筋腫になります。
子宮筋腫は筋腫が小さいうちは、基本的に無症状なので経過観察となります。
そして、筋腫が大きくなると経血量が増えたり生理痛が強くなったりします。
さらに筋腫のタイプによっては不妊の原因になることがあります。
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そこで、サイズが大きくなったりすると手術を考えるようになるでしょう。
子宮筋腫の手術の種類は?
子宮筋腫を手術で治療することになった場合、大きく分けて3つの手術方法があります。
1.子宮全摘出手術
これは、子宮をすべて取り除く手術です。
腹部を10センチ前後切開する開腹手術や膣から器具をいれる膣式手術、腹部に数箇所穴をあけて器具をいれる腹腔鏡手術のいづれかの方法になります。
この手術を浮けると子宮筋腫の再発や子宮ガンの可能性がなくなるのがメリットです。
けれども、子宮をすべて取り除くので術後の妊娠はできなくなります。
2.筋腫核手術
これは、子宮を残して筋腫の核部分だけを取り除く手術です。
腹部を10センチ前後切開する開腹手術のほか、腹部に数か所穴をあけて器具を入れる腹腔鏡手術、子宮口から器具をいれる子宮鏡手術のいづれかの方法になります。
この手術で子宮筋腫によるさまざまな症状は改善されますし、術後の妊娠も可能なのがメリットです。
けれども、子宮筋腫の再発の可能性はあり、術中には出血量が増えることはデメリットといえるでしょう。
3.最先端治療
上記2つのほかに最先端治療法として、筋腫への栄養をたつ子宮動脈塞栓術と超音波の力で筋腫を小さくする集束超音波治療もあります。
これらは腹部に傷が残らないので痛みもほとんどありません。
けれども再発の可能性や卵巣機能を低下させる恐れはあります。
子宮筋腫手術の手術時間などは?
では、実際に子宮筋腫手術を受ける場合にはどのくらいの手術時間となるでしょうか?
その手術を順をおってご紹介しましょう。
子宮筋腫の手術は、子宮筋腫がある人の約2割の人が受けると言われています。
手術といえば、どんなに簡単なものでも不安になってしまいますよね。
腹腔鏡手術の場合は、どのように手術するのでしょうか?
腹腔鏡手術の入院期間は手術日を含めて約1週間程度です。
手術時間は、2時間程度になると言います。
もちろん、筋腫の様子や場所などによってもこの時間は違いますが長い場合でも5時間程度となるそうです。
手術は前日から入院をすることが多いでしょう。
手術前日は下剤が処方されてたまったものを出す様にします。
前日は昼までは食事ができます。
その後、当日の手術まで絶食となります。
当日はさらにお腹にたまったものをできるだけ出す様になります。
その後は、血栓予防のために圧迫ストッキングをはいてから手術の準備をします。
手術室まで行くと心電図や血圧計、マスクで呼吸を助けます。
手術代の上で全身麻酔となりますので、その後の事は記憶にないでしょう。
手術後目が覚めるまでは数時間かかります。
目が覚めたらもう手術は終わっているのであとは、入院して経過観察をして退院となります。
子宮筋腫手術の手術時間などについてのまとめ
いかがでしたか?
今回は子宮筋腫手術の手術時間などについてご紹介しました。
子宮筋腫手術はいくつかの方法がありますので、その手術時間にも差があります。
また、筋腫のできている場所や数によっても時間がことなります。
実際にどのくらいの時間になるから事前に医師に聞いてみてもいいでしょう。
ただ、もちろん医師も実際に手術をしてみないとどのくらいの時間がかかるかは変わりませんので目安と考えるとよいでしょう。
今回、ご紹介した手術内容はあくまで一般的な手術方法の場合ですので、病院によってもことなります。
ある程度の手術の方法や順序を理解したうえで担当医の話を聞けば、イメージがつきやすいと思いますので事前に学んでおくとよいでしょう。