子宮筋腫の患者さんが増加しているの?その原因は?
女性特有の病気である子宮筋腫。
成人女性の4人に1人が子宮筋腫をもっていると言われています。
それほど、婦人科系の病気の中でも多くの人が患っている病気でもあるのです。
そんな子宮筋腫ですが、初期のものやサイズが小さい場合などは自覚症状が無いので自分が子宮筋腫であることを気づいていない場合もあるのです。
とはいえ、子宮筋腫は現在増加傾向にあると言われています。
今回は、なぜ今、子宮筋腫の患者さんが増えているのか、その原因はなにかについてご紹介しようと思います。
子宮筋腫は増加傾向にあるの?
子宮筋腫は、婦人科系の良性疾患の中でもっとも多いと言われています。
子宮の筋肉にできる子宮筋腫は、筋肉から発生する良性の腫瘍なので命に関わることはほとんどありません。
そして、その子宮筋腫はできいる場所によって大きく3つに分けられます。
それが、漿膜化筋腫、筋層内筋腫、粘膜下筋腫の3つになります。
これらはそれぞれに特徴がちがい、症状もことなります。
そもそも、子宮筋腫ができる原因はいまだにはっきりとはわかっていません。
とはいえ、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンが何らかの影響を与えてることはわかっています。
ですから、エストロゲンの分泌がされていない初経前の女性には子宮筋腫は診られません。
また、閉経後には新たな筋腫ができることもありません。
そして、筋腫がある人でも閉経を迎えるとある程度小さくなるので治療の必要がなくなります。
筋腫ができる場所、筋腫のタイプによって症状の出方もことなります。
とくに子宮の内腔に近いほど症状もひどくなると言われています。
子宮筋腫の一般的な症状としては、月経時の経血量が増えて腹痛や腰痛が起こることです。
さらに、筋腫が大きくなると膀胱が圧迫されるので頻尿の症状も見られる人がいます。
月経時の経血量が多くなると貧血を起こす方もいます。
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子宮筋腫が現在増加している原因は?
そんな子宮筋腫が現在増加しているのはどうしてでしょうか?
それは、女性ホルモンにさらされる期間が長くなっていることが原因と考えられています。
現在は、ひとりの女性が出産するの平均して1人か2人程度が一般的になっていますが昔は3人4人が普通でした。
その背景には、女性の社会進出と晩婚化などがあります。
また、妊娠を望まない女性も増えてきています。
赤ちゃんを1人生むことで約2年間は無月経の期間ができるのです。
ですから、昔のひとは4人生むことで生涯で8年の間、無月経の期間があり子宮筋腫と関わりがあると言われているエストロゲンにさらされないというわけです。
現在は、2人生むことで生涯で4年程度、無月経の期間があるということです。
このように昔の女性に比べて妊娠出産の回数が減ったことから、エストロゲンにさらされる期間が長くなったと考えられます。
また、現在は初経を迎えるのが10歳前後となっていると言います。
そのことで、さらにエストロゲンにさらされる期間が長くなったと考えられます。
そして、診断技術が進歩していることで今までは子宮筋腫の自覚症状がなく気づかないままで終わっていた女性も多かったのですが、現在は小さな子宮筋腫まで見つけることができるようになったのも原因の一つといえるでしょう。
子宮筋腫が増加傾向にあるがすべてが治療が必要?
子宮筋腫と診断される人が多いことはわかりましたね。
でも、実はこれらの子宮筋腫と診断される人のすべてが治療が必要なわけではありません。
治療を行う場合には、手術だと筋腫核摘出手術や子宮摘出手術になりますが、体に負担の少ない腹腔鏡手術や子宮鏡手術も可能です。
もちろん、小さくて症状がない筋腫の場合は、経過観察となることも多いでしょう。
実際に治療が必要となる場合にも、手術療法のほか、薬物療法などもあり、組み合わせて行うこともあるのでしっかりと担当医と相談してみましょう。
子宮筋腫の増加傾向の原因についてまとめ
いかがでしたか?
今回は、現在子宮筋腫の患者が増加傾向にあることとその原因についてご紹介しました。
子宮筋腫が増加傾向にあるのは私たちの環境が変わったことがあります。
そのために女性ホルモンのさらされる期間が長くなり、子宮筋腫ができる可能性が増えてきたというわけです。
また、今までは見つけられなかったような小さな子宮筋腫も見つけられるようになったこともあります。
ですから、ちいさな子宮筋腫は心配することもなく治療は行わず経過観察となることもあるのです。
とはいえ、成人の4人に1人が子宮筋腫という時代ですから、実際に自分自身がそうかどうかもチェックしておく必要はあるでしょう。