閉経後の子宮筋腫はどうなるの?治療は必要なの?
多くの女性が患っていると言われている子宮系の病気。
その中でも子宮筋腫は成人女性の5人に1人が患っているともいわれるほど患者数が多いことでも知られています。
そんな子宮筋腫ですが、閉経後は卵巣から女性ホルモンの分泌が激減することでどのように変化するのでしょうか?
また、子宮筋腫は閉経後にどのような治療が必要なのでしょうか?
今回は気になる閉経後の子宮筋腫について、お話ししていこうと思います。
ぜひ、参考になさってください。
閉経とは?
そもそも、閉経とはどのような状態のことをいうのでしょうか?
閉経は簡単にいうと月経が永久に停止した状態のことを言います。
更年期にはいり、月経周期が長くなりますが、閉経と診断されるのは生理が1年間こなかったときになります。
日本人の平均閉経年齢は約50歳といわれています。
とはいえ、閉経時期は個人差が大きいので40代前半の人もいれば50代後半の人もいます。
閉経は卵巣から出る女性ホルモンのエストロゲンの量が関係しています。
卵巣のはたらきが衰えてくる40歳ごろからエストロゲンの分泌が少なくなっていき、閉経します。
そして閉経前後の5年間を更年期と呼びさまざまな症状が現れることを更年期障害と呼びます。
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閉経後の子宮筋腫はどうなるの?
では、子宮筋腫があった場合、閉経後にはどう変化するのでしょうか?
子宮筋腫は、女性ホルモンの刺激によって変化します。
ですから妊娠中には女性ホルモンの分泌が増えるために大きくなることが多いです。
わずかですが閉経前にも大きくなることがあります。
卵巣からのホルモンの分泌がなくなる閉経後には、筋腫の成長は止まりサイズが小さくなっていくことが多いです。
また、閉経後に新しく子宮筋腫ができることはありません。
閉経後の子宮筋腫は症状がでないの?
では、閉経前にさまざまな症状があった子宮筋腫でも閉経後はそれらの症状はでないのでしょうか?
閉経後は女性ホルモンの分泌が留ることもあり子宮筋腫は小さくなります。
ですから、それとともに症状も変化します。
子宮筋腫自体が消えることはないのですが、不正出血などで悩むことはなくなります。
サイズも小さくなることから、ほかの臓器を圧迫することもなくなります。
ですから、閉経後は子宮筋腫があっても症状がなかったり、違和感を感じないことも多いのです。
閉経後は子宮筋腫のサイズが大きくなることはありません。
けれども、子宮筋腫が硝子様や脂肪などに変わることがあります。
このように変形すると稀に子宮が炎症や感染を起こして腹痛などの症状が出る場合もあります。
閉経後の子宮筋腫が大きくなったら?
では、閉経後に子宮筋腫ができたり大きくなったら、どうすればいいのでしょうか?
お話ししたように閉経後に新しく子宮筋腫ができたり、サイズが大きくなることはまずありません。
ですから、子宮筋腫だと思っていたものは実は悪性腫瘍の子宮肉腫や子宮ガンということがあります。
とくに年齢を重ねるとともに子宮肉腫ができる可能性が増えていきますので子宮筋腫がある場合には、子宮肉腫である可能性も含めて検査をしてもらうようにしましょう。
じつは、子宮筋腫と子宮肉腫はMRIや超音波検査などでもなかなか見分けがつきにくいものです。
閉経後に筋腫が大きくなる場合には、肉腫である可能性も含めて慎重に経過を見守る日宇町があります。
肉腫である場合には摘出手術を行います。
また、閉経後も不正出血がある場合には注意が必要です。
子宮筋腫の治療は必要なのか?
子宮筋腫があることはわかっていても経過観察などで治療をしないできた人も多くいます。
とくに閉経が近い場合にはほとんどの場合、経過観察となります。
閉経後には自然治癒する可能性が高いからです。
ですから、子宮筋腫がみつかった年齢やサイズ、大きさによって医師により子宮筋腫の治療の必要性が決定します。
一般的には、閉経後になんらかの検査などで子宮筋腫が発見された場合でも閉経前にできたものだと考えることが多いです。
ですから、次第に小さくなっていくようであれば治療は必要ありません。
閉経後の子宮筋腫についてのまとめ
いかがでしたか?
今回は、閉経後に子宮筋腫はどうなるのか、治療は必要なのかということについてお話ししました。
子宮筋腫は一般的に女性ホルモンがなんらかの影響を及ぼしていると考えられています。
ですから、女性ホルモンが分泌されなくなる閉経後に新しくできることも大きくなることもないのです。
というわけで、閉経後には子宮筋腫は治療せずに様子を見ることになるでしょう。
けれども、閉経後も大きくなったり新しくできた場合には子宮筋腫ではなく子宮肉腫の可能性があるので早めに病院を受診するとよいでしょう。
とはいえ、基本的には子宮筋腫が子宮肉腫であったというケースはとても稀ですのであまり気にせずにしっかりと検査を受けるようにしましょう。