子宮筋腫で子宮を全摘出したらどうなるの?術後の生活は?
子宮筋腫といえば、初期の段階ではほとんど自覚症状がなくて気づかない女性も多い病気。
とはいえ成人の4分の1は子宮筋腫をもっているといわれているので、身近な婦人病でもあります。
そんな子宮筋腫ですが、サイズが大きくなったり、できた場所によっては治療をしなくてはいけません。
とくに妊娠を望んでいる女性は不妊の原因ともなるので早めの治療が大切といわれています。
子宮筋腫の治療方法はいろいろありますが、薬物療法や手術療法が一般的になります。
今回は、子宮筋腫の手術のなかでも子宮を全摘出することについて、そのタイミングや術後の生活などを御紹介しようと思います。
子宮筋腫の手術方法
まずは、子宮筋腫の手術方法にはどんなものがあるのかチェックしていきましょう。
子宮筋腫の手術方法は、大きく分けて2つになります。
子宮を摘出する子宮を摘出する子宮全摘出手術と筋腫のみを取り除く筋腫核手術があります。
筋腫核手術は、妊娠を希望している女性でも行える手術です。
この筋腫核手術を行っても、とても小さな筋腫までをすべて取り除くことはできないので数年後にまた小さかった筋腫が成長して症状が出る場合もあります。
子宮全摘出の手術の場合には、子宮だけを摘出して片方の卵巣だけは残しておくとホルモンバランスが崩れないのでその方法がとられます。
また、子宮摘出手術はお腹を開ける開腹手術と開けないで膣から摘出する膣式手術があります。
さらに特殊な筋腫で筋腫分娩を起こしている場合には、筋腫を膣側から捻って取ることで大量出血を防ぐことができます。
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子宮筋腫の子宮全摘出手術となる時はどんなとき?
子宮筋腫の手術には大きく分けて2つあることをご紹介しました。
では子宮全摘出になるときはどんな時なのでしょうか?
筋腫だけを取り除く筋腫核手術は、基本的には子宮を残して妊娠・出産が可能になります。
妊娠を希望していなくても子宮を残したいと思っている場合にはこの手術を選択します。
ただ、この方法は数年後の再発を考えておかなくてはいけません。
ですから、病院の考え方にもよりますが妊娠・出産を希望しないという女性の場合には全摘出手術になることが多いようです。
子宮全摘出手術のメリットとデメリット
筋腫と一緒に子宮を全摘出する場合にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
まずはメリットからご紹介しましょう。
1.子宮筋腫によって貧血などの重い症状がある場合には筋腫と一緒に子宮を摘出することで症状がなくなる
2.卵巣にとくに異常がない場合には残せるのでホルモンの変化がほとんどない
3.手術後の性生活に問題はない
4.日常生活、食事などの制限がない
ということになります。
つぎにデメリットもご紹介しておきましょう。
1.子宮を摘出するので妊娠・出産ができない
2.子宮を失った喪失感をかんじることがある
3.手術や麻酔による危険性がないわけではない。
ということになります。
3につきましてはどんな小さな手術でもまったく危険性がないわけでは無いので理解しておきましょう。
子宮全摘出手術後の生活はどうなるの?
子宮の全摘出手術を受けることになったら気になるのは術後の生活の事でしょう。
基本的には子宮全摘出後約2週間入院となります。
退院後の生活は、軽い物からスタートさせます。
たとえば、家事なら簡単な料理や軽い掃除ぐらいから体調をみてスタートさせます。
仕事に置いては術後1か月前後まではお休みしましょう。
そして、仕事をスタートさせるときは軽い作業から始めて様子を診るようにしましょう。
とくに立ち仕事は身体に負担がかかりますから休みを取りながら行うと良いでしょう。
運動はストレッチ程度の軽い物でも術後2か月以上経過してから始めるようにしましょう。
また、気になるホルモンバランスについてですが子宮を全摘出しても卵巣を摘出していない限りホルモンバランスが崩れることはありません。
けれども、子宮筋腫の手術を40代に行った場合には更年期と重なるので更年期障害がでて、それが手術のせいだとかんじてしまうかもしれません。
子宮筋腫の子宮全摘出手術についてのまとめ
いかがでしたか?
今回は子宮全摘出手術についてご紹介しました。
子宮全摘出というとかなり怖いイメージがありますね。
またホルモンバランスが崩れるのではないかと心配する方も多いでしょう。
けれども、基本的には卵巣を摘出したわけではないのでホルモンバランスに影響はありません。
さらに、筋腫だけを摘出するときと違って子宮を摘出することで今後再発の可能性を心配する必要もないので安心です。
子宮筋腫の手術療法にはさまざまありますが全摘出のメリットやデメリットをしって、自分にあった手術を選べるようになっているといいですね。