子宮筋腫の症状と似ている子宮内膜症や子宮頸がんとはどんな病気?
子宮筋腫は、子宮の壁に瘤のようなものができます。
子宮筋肉の細胞が異常に増殖した状態が子宮筋腫なのです。
子宮筋腫は1個から数個、多い時には数十個できることもあります。
この筋腫は良性の腫瘍なので命に関わることはほとんどありませんが、時にかなり成長してしまうこともあります。
そんな子宮筋腫は無症状の物からさまざまな症状を感じられるものまで個人差があります。
そして、その子宮筋腫の症状と似ているけれど別の病気の可能性もあるのです。
今回は、そんな子宮筋腫の症状と似ている子宮内膜症や子宮頸がんについてご紹介しましょう。
子宮筋腫と症状が似ている子宮内膜症
子宮筋腫の自覚症状と似ていると言われているのが子宮内膜症です。
子宮内膜症は、最近増えている病気です。
女性の10人に1人の割合で起こるともいわれています。
子宮内膜症の原因はまだはっきりとしていません。
けれども女性ホルモンや環境ホルモン、ライフスタイルなどが影響をしていると考えられています。
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子宮内膜症の症状は子宮筋腫と似ているの?
それでは、子宮内膜症はどのような自覚症状があるのでしょうか?
主な症状をいくつかご紹介しましょう。
まずは、月経痛や月経前後の不快感があります。
子宮内膜症は生理痛が酷かったり、痛みが生理の時だけでなく生理前や生理後でもでることがあります。
さらに月経前や月経開始とともに不快感や気分の変化などが感じられることもあります。
また、月経過多の症状もあります。
子宮全体が大きくなっているので、子宮筋腫のように経血量が増えたり、長くづつくこともあります。
このほかに子宮内膜症ができている場所によっては性交の際に強い痛みを感じることもあります。
そして子宮筋腫と同じく子宮内膜症は重傷となると不妊の原因となることもあります。
ですから、できるだけ早く発見して治療をしたいものです。
子宮筋腫と症状が似ている子宮頸がん
子宮頸がんとは、子宮の出口あたりの細くなっている部分(頸部)に発生するガンのことです。
初期のころは子宮頸部の上皮にとどまっていることが多いのですが、時間が経つにつれて膣や子宮周囲の組織に及んだり、骨盤内のリンパ節に転移などを起こします。
この子宮頸がんですが40代から50代の女性に最も多いといわれてます。
とはいえ20代から80代の女性でも子宮頸がんになることはあります。
子宮頸がんの症状は子宮筋腫と似てるの?
では、子宮頸がんの自覚症状は子宮筋腫とにているのでしょうか?
子宮頸がんの症状ですが、初期のうちはほどんど症状がありません。
自覚症状は不正出血などが多く、とくに性行後に出血しやすいといわれています。
また、水溶性や膿性のおりものが増えることもあります。
進行すると下腹部痛、骨盤神経が圧迫されて腰痛や下肢痛、膀胱や直腸などにいたると血尿や排尿障害などもあります。
子宮筋腫と間違えやすい子宮肉腫とは?
子宮筋腫と勘違いされやすい病気に子宮肉腫というものがあります。
子宮筋腫は良性の腫瘍ですが、子宮肉腫は悪性の腫瘍です。
子宮肉腫は発生する場所や形が子宮筋腫と似ていることからよく間違われてしまいます。
子宮筋腫と違うのは筋腫の成長が早くて、内臓など体の他の部分に転移することもあるので放っておくと命の危険があるということです。
子宮肉腫は発生率は低いので1000人に1人か2人の割合と言われていますが子宮筋腫と勘違いしてほおっておくと危険です。
ほかにも、子宮腺筋症は子宮の内側にしかないはずの子宮内膜がなんらかの原因で子宮の筋肉の中にあらわれる病気なども子宮筋腫とにた症状があります。
子宮腺筋症は子宮筋腫と併発することも多く月経周期に合わせて強い痛みがあることもあります。
これらの病気はいずれも子宮筋腫と症状が似ています。
自分ではなかなかその違いが分からないので、このような症状が気になったら早めに婦人科を受診するようにしましょう。
健康診断の婦人科検査でちゃんと分かる?
ご説明したように、子宮筋腫と子宮内膜症、子宮頸がんは自覚症状が似ていますし、子宮筋腫にはたくさんの種類があります。
ではこれらの違いまで普通の健康診断の婦人科検査で分かるものでしょうか。
婦人科の検査で一般的に行われるのは子宮頸がんの検査です。
綿棒で粘膜を採取することと触診を行うのですが、この時子宮筋腫の腫瘍が見つかる場合があります。
基本的にはガンの検査が目的なので、小さな腫瘍では見つからないで終わってしまうことも多いです。
気になる方は精密検査も合わせてしてもらうようにしましょう。
MRI検査やエコー検査であれば、子宮筋腫の腫瘍があればきちんと発見されやすいです。
子宮筋腫と症状が似ている子宮内膜症や子宮頸がんについてのまとめ
いかがでしたか?
今回は、子宮筋腫と症状が似ている子宮内膜症や子宮頸がんについてご紹介しました。
子宮筋腫は、初期はほとんど症状が無い場合もありますが、症状がでると月経に異常があったり不正出血があったりします。
そのような症状は他の婦人科系の病気でも見られる症状なので自分ではなかなか区別がつきません。
今回はそれぞれの病気についてもご紹介しましたが自分ではあまり分からない場合には早めに婦人科を受診しましょう。
中には命に関わる病気となる場合もありますので、できるだけ早く受診した方がよいでしょう。
子宮筋腫であることが分かった場合には、子宮筋腫によいとされる食事などを心がけて改善をめざしましょう。